2022年。夏真っ盛りの頃、新幹線で浜松にやってきた。
東海道線の豊橋行きに乗る。オレンジ一色の帯の車両(313系)だ。
新所原を過ぎると、愛知県に突入する。川や山などがない平地の県境は珍しい。
豊橋に到着する。次の列車は大垣行きだ。
東京〜熱海区間以来の快速・通称「新快速」だ。
浜松から乗った車両と同様、313系の転換クロスシートなので、快適だ。
愛知県内では、三河地方の主要な駅、名古屋そして尾張一宮のみ停車する。モーターが「ブーン」と唸りを上げて、田舎から都会まで走り抜ける。
蒲郡では、ホーム越しに三河湾と港が見える。
岡崎は、名鉄の東岡崎に比べると閑静な町だ。
所々で、田園がどこまでも広がる光景を見た。
名古屋が近づくほどに都会的になり、住宅街が増えていく。高層ビル群が見えてきたら、名古屋だ。
名古屋駅の地下街で、きしめんと味噌カツを堪能した。次の列車は、新快速・大垣行きだ。
尾張一宮までは、住宅が線路の左右に立ち並ぶ。いかにも大都市の郊外といった雰囲気だ。
繊維業とモーニングで有名な、尾張一宮で下車する。
この日行われていた、七夕祭りが目当てだ。ネオンカラーの吹き流しが、目にも鮮やかだった。
尾張一宮を過ぎると、木曽川を渡って、岐阜県に入る。岐阜から大垣の4駅は、快速も停車する。
ビルの多い岐阜を抜け長良川を渡ると、低い建物が多くなる。
更に揖斐川を越えると、右側で樽見鉄道の小さな車両が併走する。
大垣に到着する。
大垣からは、普通・米原行きに乗る。米原より西に直通する電車はなく、快速もない。
7駅間とはいえ、地味に遅い区間だ。大垣を出ると、民家が一気に減る。
山と山の間を走ったり、右も左も田園しかない地帯を走ったりする。
関ヶ原は、関ヶ原の戦いの武将を並べた看板が目を惹く。
米原に到着する。
行き交う人々の声が、関西訛りに聞こえる。行き先の案内表示には「金沢」「姫路」などとある。「遂に西日本まで来たんだ!」という達成感が湧いた。
浜松〜米原の本来の運賃は、3,320円だ。
今回は、青春18きっぷ1回分(2,410円)を使って、乗り継いだ。
本来より910円お得に乗ることができた。
2022年7月乗車