みなとみらい線には何度も乗っているが、ブログ記事にしようと思ったことはなかった。
地下を走っていて、車窓がつまらないからだ。
しかし、通るエリアは「これぞ横浜」と呼べる所ばかりで、何らかの形で取り上げたいと思っていた。
そこで思い付いたのが、全駅下車だ。
みなとみらい線は全6駅しかなく、また本数が多いため、1日で全ての駅に降り立つことが可能だ。
今回は1日乗車券を使って、みなとみらい線全駅に降り立ってみた。
まずは、横浜駅にやって来た。
東急東横線の赤いラインの車両に乗り、一駅先の新高島で下車する。
みなとみらい線で唯一、各駅停車しか停まらない駅だ。
ホームはやや暗い照明と無機質な壁で、クールな雰囲気だ。
新興のエリアのため、築年数の浅い企業のビルやタワーマンションが並び、整然としている。
一方で、博物館などの娯楽施設が集まっているのも特徴といえる。
おすすめは、京急ミュージアムだ。
京急ファンなら必見の、車両やジオラマが展示されている。
ホームに戻り、やって来たメトロ副都心線の車両に乗る。
次の駅はみなとみらいだ。
この駅は、何度来ても圧倒される。
地下3階から地上1階までを結ぶエスカレーターと、フロアを俯瞰できる吹き抜けが、その理由だ。
エスカレーターを登る間に読める謎の石碑や、ぶら下がった巨大なスヌーピーにも、目が釘付けになる。
建てられてから何年も経つが、未だに近未来感が溢れている。
登ってきた長い長いエスカレーターを下り、ホームに戻る。
東急の車両に一駅だけ乗る。
近未来だったみなとみらいとは打って変わり、馬車道はレンガ模様でレトロな雰囲気だ。
改札を出た所には、明治時代の建物の遺構が飾られている。
地上に出ると、オフィス街が広がっている。
しかしコンクリートのビルに混ざって、法務局や歴史博物館といった古い建造物が混ざっている。
文明開化の時代を感じることができる。
ホームに戻り、みなとみらい線の車両に乗った。
この車両は、他路線の車両よりも遭遇率が低い。
次は日本大通りだ。
横浜DeNAベイスターズの選手の写真が、ホームやエスカレーターの壁を占拠している。
駅名にもなっている日本大通りは、ヨーロッパを思わせる広い道だ。
大きな木々が並び、横浜スタジアムに通じている。
日本大通り沿いの面白いスポットが、『放送ライブラリー』だ。
昭和・平成のテレビ番組やCMを、無料で2時間まで観ることができる施設だ。
特にCMは、動画配信サービスが発達した今日でも合法的に観るのが難しいので、貴重な場所といえる。
あっという間に、終点の元町・中華街に到着する。
ホームやエスカレーターのモチーフは、明治〜昭和初期のモノクロ写真だ。
改札のひとつを抜けると、すぐに元町に着く。
このエリアで個人的に好きなスポットは、港の見える丘公園だ。
元町方面の改札の近くに、港の見える丘公園へショートカットできるエスカレーターがある。
何基もあるエスカレーターを上り、アメリカ山公園という庭園を抜け坂を登ると、港の見える丘公園に着く。
公園では、横浜の港を一望できる。
主塔がHの形をしたベイブリッジや、複雑なカーブを描く高速道路、行き交う様々な船など、見ていて飽きない。
今回利用した1日乗車券は、460円だ。
横浜〜元町・中華街の各駅で下車し、さらに元町・中華街から横浜に引き返すと、合計1230円かかる。
1日乗車券により、770円安く乗ることができた。
今回は1日で、みなとみらい線の全ての駅に降り立ってみた。
文明開化から近未来、ビジネス街から観光地まで、みなとみらい線沿いには様々な魅力があると再認識できた。
また、1日乗車券で安く巡れることも分かった。
何年か経ったら、再度やってみようと思う。
2025年6月下車